病院生活が暇、と語る祖母

ゴールデンウィーク(GW)なので祖母のお見舞いに行ってきました。病院生活が暇、と語る祖母がとても辛そうで悲しいです。

祖母の生い立ち

祖母の実家はみかん農家で、同じく三ヶ日町出身で学校教員だった祖父と結婚しました。結婚後は祖母はみかんを作り、休日は祖父も手伝う感じだったのだと思います。私が物心ついたころには祖父も定年退職していたため祖父母でみかん作りをしていました。祖父は、平日の仕事で疲れている母に対しても休日にみかん作りを無理やり手伝わせるなど、少し横暴な面が多かったように思います。祖父は何かにつけて怒ることが多かったですが、それをいつも仲裁していたのが祖母でした。我が家の中で1番しっかりしていたのが祖母でしたね。祖母がいなかったらみかん作りはできていなかったと思います。

みかん作りでは身体も動かしますし、肥料や水の管理など頭も使う必要があるからか、祖父母ともに80を越えてもピンピンしてました。祖父は5年ほど前に老衰で亡くなったので、それ以降は祖母が休日父の助けも借りたりしながらみかん作りを続けていました。

祖母の身体の衰え

変化があったのは祖父が亡くなってから1,2年経った頃だったかと思います。祖父が亡くなってからは平日祖母が1人で作業するようになったのですが、夏のある日に熱中症で倒れ、母が帰ってきて発見した、ということがありました。幸い命には別状がなかったのですが、それ以来元気が無くなってしまったように思います。支えを使って歩くようになりました。

そして2023年12月半ばに、高熱で倒れて救急車で運ばれました。膝の関節炎のために発熱したようでした。最初は1ヶ月くらい入院してからリハビリ、という話でしたが、なかなか退院となりませんでした。歩くのが難しいことや、お風呂に自分で入れないことなどが理由で、実家で生活することができないようです。

「私はもう家に帰れそうにない」

GWに入って帰省した際に祖母からこの言葉を聞かされてショックでした。私の保育園の送り迎えを毎日やってくれていた祖母が、60年ほど過ごしたであろう実家にもう戻ってくることができない、、医者から言われるでもなく、本人の口からその言葉が出てきたのがとても辛かったです。

せめて病院で快適に過ごしていてほしい、という私自身の願望もあってか、病院での生活について色々と尋ねました。

  • 病院生活は何して過ごしてる?楽しい?
    →何もしてない。食べてるだけ。暇。
  • どんなものを食べてる?
    →お米ではなくおかゆを食べてる。おかずもすりつぶしたようなものを食べている。面会の場でなら自由に食べられるのでお菓子など持ってきてほしい。
  • テレビとかはない?
    →ある。ただし自由にチャンネルを変えることはできない。
  • リハビリとか身体を動かすことはしてる?
    →立つ動作などやるが2,3分くらいやると膝が痛くなる。
  • 病室の人と話さないの?
    →まともに会話できる人がいない。

4人部屋らしいのですが、まともに会話できる方はいないようです。祖母は年齢の割には頭もしっかりしているので会話できる相手がいないのはとても辛いと思います。歯も祖母は丈夫なのですが、おそらく他の入院患者も食べられるようなものしか病院では出されていないようです。テレビもあるのですが、他の患者さんもいるためか自由にチャンネルを変えられないようです。お見舞いに行く前は、車椅子になっても卓球とか簡単な運動ならできるのではないか、と思っていたのですが、そもそもそのような遊びをする設備や仲間がいないのが現実だと知りました。

「やることなくて暇だけど、頑張る」と語る祖母が気の毒でなりません。本などを持ってきては?などいくつか提案しましたが、いいよ、と断る姿も、父や母に負担をかけまいとする祖母の優しさが感じ取られて一層辛くなりました。お菓子はほしい、と言っていたので今後父母の面会の際には用意できると思いますが、父母も仕事を続けているため平日はお見舞いにいけず、面会時間が限られている関係で月に1回程度の頻度(叔母さんなどと日程をずらして面会しているようです)にすぎません。

自宅での介護サービスについて

少なくとも現在の病院は祖母にとって理想的な環境とは言えないと思います。サービス付き高齢者住宅(サ高住)に関するYouTube動画なども見たことがあるため、楽しみのない生活など自分なら味わいたくないです。ただしその一方で、私自身が介護を手伝うことはできませんし、父母に介護の負担をかけさせることもできません。

例えば、もしも我が家がお金持ちだったら介護士を24時間体制で雇えば解決するのではないかとも思いました。イチロウ、という介護サービスを調べてみると、1時間あたり3000円以上は最低でもかかります。1日の2/3である16時間頼んだとして、1日約5万円かかり、それが30日となると1ヶ月で150万円、、とても一般家庭が負担できる額ではありません。せめて週1回くらいは実家に帰らせてあげられると良いですが、月4回として約20万円。これでも我が家では負担しきれません。

厚生労働省の資料によると、保険適用の介護サービスには自己負担上限があるようです。世帯年収が770万円未満であれば月44400円、父母は両方仕事をしているのでもう少し負担は増えますが月93000円に抑えられるのではないかと思います。

→(追記)イチロウの介護サービスは保険適用外とのことなので、24時間利用だと1日8万円以上かかってしまうようです↓

24時間を介護士2名体制で利用する場合、

時間内(9時〜18時):3080円×9時間=28220円

時間外(18時〜9時):3696円×15時間=55440円

交通費 500円/1回×2名=1000円

1日合計:84660円

とても高額なので、ある日の半日だけ、とか特定の時間に絞っての利用など検討してみようと思います。

母は人間最期はそうなるもの、と言っていますが、最期こそできる限り楽しく生きたいな、と私は思います。ただ、そのためにも結構なお金が必要になります。自分がなんとか生きていけるくらいのお金があればたくさん稼ぎたいとは思っていませんでしたが、ここにきてお金がもっとあったらな、と思うようになっています。。

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